
はじめに
乾燥の季節が到来!肌と喉を守る簡単ケア術
11月に入り、東京の空気は一気にひんやりとしてきます。街路樹の葉が色づき、朝晩の冷え込みが強まるこの時期、同時に感じやすくなるのが「乾燥」です。特に高齢の方は、肌の保湿力や喉の粘膜の潤いが年齢とともに低下するため、乾燥対策を怠ると、肌トラブルや風邪、さらにはインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなってしまいます。
今回は、そんな11月に実践したい、肌と喉を守る簡単ケア術をご紹介します。
室内の乾燥を防ぐ「加湿」と「保湿」
11月になると、暖房を使う機会が増えます。エアコンやヒーターは空気を温める一方で、水分を奪ってしまい、湿度が下がります。室内の湿度が40%を下回ると、肌の水分がどんどん蒸発し、かさつきやかゆみを感じやすくなります。
対策のポイントは、「空気」と「肌」の両面から保湿をすること」。
まず、室内では加湿器を使って湿度を50〜60%程度に保ちましょう。もし加湿器がない場合は、濡れたタオルを部屋に干したり、水を入れたボウルを暖房の近くに置くのも効果的です。
また、入浴後は5分以内に保湿クリームを塗ることが大切です。お風呂上がりは一見潤っているように感じますが、実は水分が蒸発しやすい状態。早めに保湿をすることで、潤いを閉じ込めることができます。
特に乾燥しやすい「すね」「腕」「手の甲」などには、ワセリンやシアバターなど刺激の少ない保湿剤を使いましょう。
喉の乾燥を防ぐ「潤い習慣」
喉の粘膜が乾くと、ウイルスや細菌が侵入しやすくなります。乾燥した喉は防御力が下がり、咳や痛みの原因にもなるため、こまめに潤いを補う習慣をつけましょう。
<おすすめの習慣>
- 朝起きたら、常温の水をコップ1杯飲む
- 外出後はうがいをして、喉の汚れとウイルスを洗い流す
- 夜は加湿器をつけて寝るか、濡れタオルを枕元に掛ける
さらに、温かい飲み物をこまめにとるのも効果的です。緑茶には殺菌作用があり、はちみつ湯は喉をやさしく潤します。乾燥がひどいときは、のど飴を舐めて唾液の分泌を促すのも良いでしょう。
内側から潤う「食べ物ケア」
肌や喉を守るには、外側からのケアに加え、内側からの栄養補給も欠かせません。11月の旬の食材には、乾燥対策に役立つものがたくさんあります。
<おすすめの栄養素と食材>
- ビタミンA:皮膚や粘膜を強くする働き。にんじん、ほうれん草、かぼちゃなどに多く含まれます。
- ビタミンE:血行を促し、肌の新陳代謝を助けます。アーモンド、アボカド、青魚などがおすすめ。
- 良質な脂質:細胞を潤すための材料になります。オリーブオイルやナッツ類、サバなどの魚を積極的に摂りましょう。
また、体を温める根菜類(れんこん、ごぼう、しょうがなど)も、冷えからくる乾燥トラブルを防ぐ助けになります。
睡眠とストレスケアも忘れずに
乾燥の季節は、肌のかゆみや喉の痛みで眠りが浅くなりがちです。しかし、質のよい睡眠は、肌の再生や免疫力の維持に欠かせません。
寝室の湿度を保ち、喉を冷やさないように首元をスカーフやマフラーで軽く覆って休みましょう。
さらに、ストレスも肌の乾燥を悪化させる大きな要因です。緊張状態が続くと、自律神経のバランスが乱れ、血行が悪くなります。
お風呂でゆっくり温まり、寝る前に深呼吸をするなど、心を落ち着ける時間を持つことが、乾燥対策にもつながります。
まとめ:11月を健やかに過ごすために
11月は、湿度が下がり始め、寒暖差も大きくなる時期です。外出時はマスクで喉の潤いを守り、室内では加湿と保湿を意識することで、肌や喉の不調を防ぐことができます。
毎日の小さなケアの積み重ねが、風邪や感染症の予防にもつながります。
「加湿・保湿・栄養・休息」——この4つのキーワードを心に留め、冬を迎える準備を整えていきましょう。
体をいたわりながら、紅葉や温かい食事など、秋の美しさをゆっくり楽しんでください。