【健康コラム】安心して過ごすための冬のヒートショック予防!

はじめに

寒さが厳しくなる12月、気をつけたいのが 「ヒートショック」。
暖かい部屋から寒い場所へ移動したときに血圧が急激に変化し、
失神・心筋梗塞・脳卒中などにつながることがある、冬特有の危険です。
特に70代以上の方は、血管の反応が若い頃よりも敏感になりやすいため、
ちょっとした温度差でも負担がかかることがあります。
今日は、家の中でできるシンプルなヒートショック予防をご紹介します。

 

温度差をできるだけ減らす

ヒートショックは 10℃を超える急激な温度差 がきっかけになりやすいと言われています。

■ こんな状態は要注意

  • リビングは暖かい(20~22℃)
  • 脱衣所が寒い(10℃以下)
  • 浴室がさらに冷えている

この3つの温度差が重なることで、血圧が乱れやすくなります。

 

■ 対策

  • 脱衣所に 暖房器具 を置いて、18℃前後まで温める
  • 入浴前に浴室を シャワーで予備暖房
  • トイレや廊下にも、可能なら小型ヒーターで冷えすぎを防ぐ

 

お風呂の温度は「41℃以下」が安心

湯温が高すぎると血圧が大きく変動し、心臓に強い負担がかかります。

■ ここがポイント

  • 湯温は40~41℃ に設定
  • 急に肩まで浸からず、心臓から遠い足元から ゆっくり入る
  • 長湯は禁物。10分程度 を目安に
  • 入浴前・後にコップ1杯の水分補給

 

「寒い状態」で入浴しない

体が冷えたままお風呂に入ると、急激に血圧が上がりやすくなります。

■ 予防の工夫

  • 厚手の上着を脱衣所で脱がず、体が温まったまま入浴準備
  • 靴下を脱ぐのは脱衣所がしっかり暖まってから
  • 食後すぐ・飲酒後の入浴は避ける(血圧が乱れやすい)

 

入浴時は“ひと声かける”

一人暮らしの方も家族と同居の方も、入浴前のひと声は重要です。

  • 「今からお風呂に入るよ」 と知らせる
  • 入浴が長いときは様子を確認してもらう
  • スマホを持って入らなくても、家族に意識してもらえるだけで安心感が◎

 

日中の血圧管理も大切

冬は血圧が上がりやすい季節です。
朝起きた直後は血圧が不安定。寒い部屋に移動すると血圧がさらに上がる。
→ この状態で入浴するとリスクが高まります。

■ おすすめ

  • 朝の冷え込みが強い日は、無理に朝風呂に入らない
  • 家の中でも上着を1枚羽織り、体の冷えを防ぐ
  • 血圧を測っている方は、冬だけでも記録しておくと安心
     

まとめ

ヒートショックは、「温度差」「湯温」「体の冷え」「血圧の変動」。この4つの条件がそろうと発生しやすくなります。

今日からできることは、「脱衣所・浴室を温める」「湯温は41℃以下」「ゆっくり入る」「入浴前後の水分補給」「周囲に声をかける」

これだけでも大きな予防になります。冬の入浴を安心して楽しむために、ぜひ今日から取り入れてみてください。